カウンセリングの勉強

カウンセラーを仕事にするためには 「カウンセリングを学ぶ人のために」を読んで

最近カウンセラーという職業に興味をもってキャリカレのメンタル総合心理講座で勉強したりしてるのですが、、。独学だとどうしても勉強の仕方というか方向性が分かりませんでした。

そこで「カウンセリングを学ぶ人のために」 編者/播磨俊子 佐藤眞子 沢田瑞屋 出版社/世界思想社 を読んでみました。今回はカウンセリングを独学で学びたい人のために気をつけたいことをこの本の中からまとめたいと思います。

自己一致を具体的にイメージする

二頭のしまうま

カウンセラーの基本となるクライエント中心療法の態度に受容、共感、自己一致というものがありますよね。

現在日本で行われているカウンセリングのほとんどは、カール・ロジャーズが提案したクライエント中心療法を実践上の基盤にしているそうです。

受容と共感は訓練すればできるようになりそうですが、自己一致て難しいと感じませんか?

自分が思っていることと態度を常に一致させるってことは、クライエントとトラブルになることもあるのでは、、?と疑問に思っていました。(例えばクライエントの話にマイナスの感情を抱いた場合、表現するより隠したほうがいいんじゃないのか?など)

自己一致の具体的な方法を播磨俊子が語っていたので引用します。

たとえばクライエントの話に否定的な感情がわいてきたとしても、その感情を無視したり抑えつけたりせずにあるがままに心にとどめておく。そしてより深くクライエントの話を聴く努力をしながら、何故そのような感情が生じてくるのかを吟味していく。   P12

こういった態度が必要だそうです。あるがままに感情を感じるところは森田療法にも通じますよね。

辛い症状で頭がいっぱいの人へ 森田療法で実践したいこと

否定的な感情が湧いたとき「クライエントに共感しなければ」と無理に共感していくのは自己一致してない状態なんです。なかなか難しいですがこれならば具体的にイメージできます。

共感と自己一致のバランスをとるのは大切なようで、別の章で澤田瑞也もこう語っています。

あるカウンセラーは、共感という美名の背後に隠れて、もっぱらクライエントの視点に共感するだけで、自分の気持ちをいっさい述べることなく、真実性のある関係にふみこむリスクをとろうとしない。このように共感を防衛的に用いるということになると、カウンセラー自身の純粋性(自己一致)が問われてくるのである。P84    

共感するだけでなく時には「自分の本当の気持ちを適切な形で伝える」ことが自己一致では大切だと書いています。この自分の気持ちを適切に伝えるのも訓練が必要だと感じました。

なんのために知識を身につけるのかはっきりさせる

勉強机の上

カウンセラーになるには精神医学や心理学などいろいろな学問を勉強しなくてはいけませんよね。私も少しずつ勉強を始めましたが「これ、、カウンセリングで役に立つのか?」と疑問に思うこともしばしば。

脳の医学的な知識などを勉強している時は「私は一体何をしているんだ、、」と疑問でいっぱいでした(笑) 「人の悩みを聞いてあげたいだけなのに」と。

勉強し始めのころ疑問に思う人は私だけではないはずです。そんな疑問に播磨は1章で2つの答えを書いています。

①クライエントを守るために知識を身につける

カウンセラーは苦しむクライエントに共感し一緒に感じ考えていくことが大切です。でも一緒に歩むことは大切ですが、一緒迷ってしまえばクライエントを守ることはできません。以下引用します。

今陥っている状況がどういうものなのか、危険があるとしたらどんな危険か、道をみつけるためには何を大事にしなければならないかなど、道を探すために必要な基本的見通しや判断力をもっていなければならない。そうした見通しや判断力を身につける上で、系統だった知見や理論を学ぶことは不可欠である。P22

これは本当に大切だと思います。

よく人の悩みを聞いているとその人の苦しみにまきこまれてしまって辛くなる時がありますよね。もちろん家族や友達同士だったら、一緒に苦しむことで悩みが解決することもあるし必要なこともあるでしょう。

でも職業とするからには、知識や理論によってその人の苦しみから距離をおき、全体を見通す必要があるのだと思います。

②自分が引き受けられる範囲なのか見極めるために知識を身につける

またクライエントの中には共感と受容で話を聴いていく方法が適切ではない人もいます。その方法がクライエントを混乱させてしまう場合もあります。

そういう場合には他のカウンセラーや医療機関を紹介する必要があります。そうした判断も知識や理論なしには難しいそうです

①②2つの理由のために医学的知識や心理学を学ぶと考えれば、勉強の励みになるのではないでしょうか。

「こんな自分にはカウンセラーなんて無理かな」と悩むあなたへ

考える人

最後に1つ、この本を読んで勇気づけられたことを書きたいと思います。それは私のように「悩み多き性格」でコンプレックスがあってもカウンセラーになれるということです

私の中でカウンセラーの人は「悩みはすべて解決済み。コンプレックスなどない」というイメージがありました。だから私は人の心など勉強するのは好きなものの、カウンセラーに向いていないという思いがずっとありました。でも以下の文を読んでびっくりしたんですよね。

クライエントがそれぞれの個性をもちコンプレックスをかかえているのと同様に、カウンセラーも個人としてそれぞれに個性やコンプレックスをかかえて生きているからである。そうしたいわばカウンセラー自身の「心のくせ」によってクライエントのありのままが見えなくなったり歪んでしまったりしないように、カウンセラーは自分自身の内的世界を振り返る力をもつことが必要となるのである。P23

つまりカウンセラーもコンプレックスや心の癖を持っていてもいいんですね。その心の癖を客観的に知ること=内的世界を振り返ることが大切なんです

そのためには教育分析スーパービジョンを受けることが不可欠なんだそうです。これを読んで「私にもカウンセラーになれる可能性はある」と希望が持てました。

ただ必要な勉強や訓練は膨大な量になり、すぐにカウンセラーになれるかというとそんなことはありません。一生をかけて勉強する気持ちではないとダメかな、と感じました。(いずれは学校にも通いたい!)

でもこの本を読んでうっすら進むべき方向が見えてきました。カウンセラーの勉強をし始めた人におすすめします。