本の感想

人生の最後について考えてみました 「死すべき定め」感想

今回とことん死について語っています。精神的に弱っている方は,読むともっと落ち込むかもしれません。また、闘病中の方達が読むと不快に思われるかもしれません。ご注意ください。

なぜ「人生の最後」について考えることにしたのか

 

あなたは自分の死について深く考えたことありますか?

死ぬことって想像を絶ずる体験なのに、誰もが通らなければいけない道ですよね。頭をよぎることはあるものの、あまりの怖さに今まで見てみぬふりをしてきました。

そんな私が何故今回死について考えることにしたのか、前置きが長くなるのですが語らせてください。

最近おなかの調子が悪いんですが、、。詳しくはこちら

過敏性腸症候群を心理療法の方向から考えてみました 実践してみたい2つのこと

長引く胃腸の不調で私が試した5つのポイント

病院で血液検査をしたところ、コレステロール値が高いからコレステロールを下げる食事をしろと言われたんですよね。だけど勧められた食事が今私がやっているフォドマップ食と両立するのが難しいんですよ!フォドマップについてはこちら。

原因不明の胃腸の不調に悩む人へ フォドマップとその盲点

フォドマップ再チャレンジ!チャレンジ期にすすむための3つの方法

そこで私がはかなり悩みました。
①フォドマップをあきらめて、コレステロールを下げる食事にする→お腹の不調は続くが動脈硬化などのリスクは下がる。
②フォドマップ続行 コレステロールを下げる食事はしない→お腹の不調は減るが動脈硬化などのリスク高まる。
これって究極の選択じゃないですか?!

でも悩んだ結果②を選択したんですよね、、。本当にお腹の不調を治したかったので。でもそうと決めた瞬間「ああ、私もしかしたら動脈硬化で死ぬかもしれないな」って思ったんです。

そしたら急に怖くなったんです。具体的に死を意識したというか。「どうやって死ぬのだろう」「一瞬なのかある程度苦しむのか」などいろんな考えが頭に浮かびました。

で、森田療法のことを思い出しまして。森田療法についてはこちらを参照してください。

辛い症状で頭がいっぱいの人へ 森田療法で実践したいこと

この恐怖から逃げちゃいけないんじゃないか、今向き合う時なんじゃないかと思えたんです。

恐怖を排除したり無理に押さえつけずに、共存していくのが森田療法です。

よし!こうなったらとことん死と向き合ってみよう!」となりました。

希望が一瞬見えた本「死すべき定め」について

ろうそくを灯す手

いくつか死に関する本を読んでみて1番心に残った本を紹介します。こちらです。

死すべき定め 死にゆく人に何ができるか 著者/アトゥール・ガワンデ 訳者/原井宏明 出版社/みすず書房

 

アメリカの現役外科医がたくさんの人の死の体験から、「豊かに死ぬこと」を考察していく本です。著者はジャーナリストでもあるので一人一人の死に様は目に浮かぶような描写があり、かなりのボリュームもあるので読みすすめるのが辛かったです。

でも読み終えると、「死ぬのがわけもわからず怖かった」時よりは希望が見えてきたというか、、。「これは、ひょっとしたら、死を受け入れる方法が見つかるかも、、?」と思えてきたというか、、。以下希望が見えてきた部分を紹介します。

人生の最期について話し合うこと

あなたは自分が死に向かってる時、どういう治療を望むか話し合ったことありますか?なかなか話題にするのは難しいですよね。

私はそういう話題から逃げてきました。なので余計死が怖くなり、そこから逃げるために健康になることに執着していたと思います。(永遠に健康でいることは不可能なのに!)だけどこの本の中にある研究の結果を読んだ時に、考えが変わりました。以下引用します。

言い換えると、最後について自分の嗜好を主治医と十分な話し合いをした患者は、そうしなかった患者よりも平穏に死を迎え、状況をコントロールでき、遺族にも苦痛を起こさない可能性がはるかに高いのだ。 P174

これはガン末期の人についての研究ですが、そうでない人にも当てはまるんじゃないでしょうか。確かにガン末期の人は死に近い存在かもしれません。だけどそうじゃない人は、死から遠い存在かというとそうではない。私だって明日死ぬかもしれないというかいつ死ぬかは分からない

明日死ぬかもしれない私が、死の苦痛を柔らげるためには死について十分に話し合うことが必要なのではと思いました。どうやって死を迎えるか話し合うには、どうやって死を迎えたいか自分の希望と現実を知ることが大切です。というわけでやはり、死についてとことん勉強してやろうと思います!

長生きをあきらめること

リラックスする男性

もう一つ面白い研究結果もあったのでご紹介します。

ステージⅣの肺がんの患者さんを対象にした研究なんですが。通常の治療をうけた群と緩和ケアを優先した群に分けたんですね。その結果、緩和ケアを優先した群の人達のほうが寿命が伸びたそうなんです

普通逆と思いますよね?私は緩和ケアというと医療用麻薬を積極的に使って痛みの緩和と引き換えに、寿命が縮むものと考えていました。でも癌と積極的に戦うより諦めた人のほうが長生きするなんて!著者はこの結果についてこう書いています。

この教訓はまるで禅問答のようである―人は長生きを諦めたときだけ、長生きを許される。 P176

私のように死を恐れて健康に執着すればするほど、健康とはほど遠くなる。死の恐怖を受け入れて健康への執着を捨てされば、それは健康と言えるのかも、、と思いました。だけどその境地に行くには相当の修行が必要です。いつかその境地に行きたいなと思います。

まとめ

この本は弱っている時に読むとダメージが大きいです。精神状態が悪い人にはおすすめしません。私は森田療法で「あるがままに死の恐怖を受け入れる 」練習をしてようやく読めました。「やばい!このまま読むと病んでしまう!」と思う瞬間もありました。

でも読めば死生観が変わります。死について前向きに考えたい方は、心に余裕がある時に読んでみることをおすすめします。