本の感想

「アスペルガーの館」を読んで

今回はこちらの本を紹介したいと思います。

アスペルガーの館

アスペルガーの館

 

本書はアスペルガーの方が書いています。アスペルガーとは発達障害の一種で、ひとつのものごとに集中したり、空気が読めなかったりするのが特徴です。彼女が自分の今までの人生を振り返りながら、アスペルガーについて語っていくのですが、、この方の生い立ちが、非常に興味深いんです。

訓練されて普通にみえるアスペルガー

筆者は1972年生まれなのですが、当時はアスペルガーなどはあまり知られていなかったようです。なのでお母さんが独学でアスペルガーについて調べ上げ、4才のころから訓練していました。

周りとトラブルになるのを避けるため、コミュニケーションのとり方など、かなり厳しく訓練されたようです。普通に見えるよう訓練されているため、アスペルガーには見えないと言われるそうです。

私の空気読めない問題

この部分、凄く思い当たることがあるので、自分のことを書いていきたいと思います。私にはひとつのものごとにこだわる性格だったり、空気が読めなかったりする傾向があります。アスペルガーと診断されてはいませんが、個性が強いと言われる性格です。

私の場合、小さいころは周りに受け入れられて育ちました。ただ中学生のころのいじめにあい、性格を無理矢理矯正するようになりました。つまり自分の中の人と違ってる部分を、上手に隠せるようになったんですね。周りから見ると、空気が読めない問題も、直ったようにみえるはずです。(今ではむしろ空気を過剰に意識するので)

では、「私の人と違う部分、個性的な部分は直ったのか?」と言われると、そうじゃあないだろうと思うんですね。筆者もそうですが、普通に見えるようにめちゃくちゃ努力して、今の状態なんですよ。そこまで考えて、問題行動を矯正すれば問題は解決なのかと、疑問に思いました。

問題行動を矯正するということ

悩む女性そもそも、問題とされる行動って、人により時代により違う気がするんです。また、自分の行動を矯正し続けて、果たして自尊心を保ったまま成長できるのでしょうか。実際に筆者も、自分を中々肯定できずに苦しんだようですし、私の場合自分の行動を矯正するたびに自尊心はずたずたでした。

もちろん、自分の行動を直せば、社会で生きやすくなるのは間違いない。だけど社会で生きやすくなるだけでいいのか、、という疑問が残ります。

ありのままを受け入れられて育つということ

ところで筆者の旦那さんも実は、アスペルガーの方なんですね。この方は、非常に珍しく周りからありのままを受け入れられて、育った方のようなんです。なので成人するまで自分アスペルガーだって気が付かなかったそうです。

この方がスーパーポジティブなんですよ!自分が、アスペルガーだと気が付いた時も、「世の中協調性のある人ばかりじゃつまらない!」と開き直ったそうです。

羨ましい!と思う反面、周りの人は結構大変そうなんです。周りのの空気など読まずにつっぱしるので、周りをかなり振り回します。このスーパーポジティブのアスペルガーの方の話を読んで、「訓練されないとこうなるのか、、!」と実感しました。

かたや訓練されすぎて、社会に溶け込めるが、自尊心が低く苦しい人。かたやそのままでいいと受け入れられて、のびのび生きるが、社会には溶け込めない人。両極端な例をこの本で発見して、もやもやと考えていました。

理想を言えば、ありのままでいいと、自分の基盤をしっかり作ってから、訓練するのが1番いいんでしょうが、、、なかなか難しいですよね!!

でもこれからの世代の教育は、そうであってほしい!!いろいろと考えさせられた本でした。個性が強い人がどうやって育てられるのが幸せなのか、いろいろ考えたい方におすすめです。