本の感想

「もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?」感想

今回こちらの本を紹介したいと思います。

もしかして私、大人の発達障害かもしれないしれない!?  著者/田中康雄 出版社/すばる舎

今注目されている大人の発達障害の人についての本です。大人の発達障害とは何か、かなりわかりやすく説明してます。自分は発達障害だとは思っていないけど、少しアンバランスで生きづらいと感じてる人なら誰でも、読んで見る価値があると思います。

大人の発達障害とは 診断の難しさ

発達障害とは脳機能の発達のアンバランスさ、つまり凸凹が原因と考えられています。凸凹が原因でどんな特徴が現れるのでしょうか?以下本書より引用します。

この凸凹は、特定のことには異才な能力を発揮するのに、ある分野は極端に苦手といったことを指します。日常生活では、コミュニケーションは苦手だけど事務仕事は几帳面にこなせる、ミスは多いけど大胆な発想やひらめきの良さは驚くほど素晴らしい、といった姿として現れます。P31

つまり苦手と得意の差が大きい人のことでしょうか。でもここまで読んで私は少し疑問に思いました。「こういう人って結構いるよね」と、、。

例えば私は、読書だったり哲学的なことを考えるのが得意ですが、パソコン関係、地図など生活面では本当に不器用です。こういう偏った能力の人は全員発達障害なのでしょうか。

生活に支障がでる発達障害

落ち込んだ女性

本書では脳機能の凸凹がある人を、生活に支障があるかどうかで分けています

例えばパソコンは苦手だけど、発想が素晴らしいAさん。この人は職場で、事務作業を他の人にカバーしてもらいつつ、企画を考えることをメインとして働いており、生活に支障はでていません。この人は発達障害ではありません。

一方で、コミュニケーション能力はないけど、几帳面なBさん。職場でミスが少ないことは評価されず、コミュニケーションがとれないことで問題になっています。この人の場合発達障害とされます。

つまり周囲の環境によって発達障害かそうじゃないかは決まるんです

もちろん時代によっても国によっても変わるでしょう。(戦国時代に活躍した織田信長も、今の時代では多動、空気が読めないなど発達障害として扱われるだろうと言われています。)

うちの夫は語学に優れていて、5カ国以上の言葉をしゃべれますが、生活面では絶望的で、全く身の回りのことができません。でも生活に支障が出ていないので(片付ける人=私がいるから)発達障害ではないということでしょうか、、?

片付ける人が周りにいなくなり、人に迷惑をかけた時、発達障害になるということ、、?発達障害の定義は本当に曖昧なんだと感じました。。

今の時代を生きる発達障害

和気あいあいと談笑する人たち

何故今の時代、発達障害が注目されているのでしょうか。本書では以下のように考察しています。

これまでは分業して、それぞれで取り組んでいたものが、1人でこなすように要求され、しかも速さと完璧さを求められてしまう。「誰もが、同じように、なんでもそつなくこなせる」ことが要求される傾向があるようです。P49

確かに今の時代オールマイティであることを求められます。それによって、今まで目立たなかった発達障害の人が、目立つようになってきたのでしょう。

今の私の仕事もオールマイティであることが求められます。接客をして、パソコン作業もして、レイアウトを考え、価格を判断して、人を教える。テキパキと働く人達の中で、私は器用にできず劣等感がつのる毎日です。

でも今の時代、どこの職場もオールマイティであることが求められますよね。何かに特化した、自分が得意なことを仕事にしたいけど、そういう職業って限られています。なかなか今の時代、発達障害の人が生きることは大変なようです。

まとめ

生きづらい世の中だとは言っても、生きていかなくてはいけません。本書では発達障害の人が生活するに当たってのヒント、コツなどがたくさん紹介されています。

著者が発達障害の人を語る文章は優しく、勇気づけられる一冊です。自分の能力の凸凹に悩む人はぜひ読んでみてください。